若狭と京を結んだ食のシルクロード「鯖街道」の宿場である若狭町熊川周辺は、寒冷な気候と豊かな清水を利用した”葛”の産地。若狭の葛は暑い夏に涼を呼ぶおやつとして古来から愛され、「日本三大葛」のひとつともいわれている。その葛を使った”くずまんじゅう”は、プルルンとした食感の葛でこしあんを包んだ涼味あふれる夏の和菓子。ほのかな甘みが楽しめる若狭の代表的な名物だ。
若狭町の熊川宿の中心にある葛とサバ寿司の店「まる志ん」では、築190年の古民家商家をそのまま利用した時代を感じられる和の空間で、”くずもち”をはじめ、清らかな水と厳しい冬の寒さが育んだ本葛を使ったデザートが楽しめる。