福井県の冬の味覚の代表格といわれる越前ガニ(ズワイガニ)の雌のことを、福井ではセイコガニと呼ぶ。冬の王者とされる越前ガニだが、中でも三国港で水揚げされたものは最上級として名高い。地元でも愛されるセイコガニ最大の魅力は、お腹に抱える卵の入った味噌。甲羅の中に内子と外子と言われる二段に卵を持った部位がある。鮮やかな朱色のかたまりの内子は卵巣にあたるカニ味噌の一部で、「赤いダイヤ」と呼ばれ、ほっくりとした歯触りととろけるような濃厚な旨みがあり、食通の間では特に珍重される。外子はプチプチとした食感が特徴で暗褐色な部位が特に旨いとされている。冬の間にしか食べれないこともあり、期間限定の珍味として人気が高い。セイコガニは、ふ化・産卵期を守り資源保護するために、漁期が短く毎年11月6日から、年内一杯。とても希少価値が高い旬の食材。三国港で水揚げされるカニは、効率よりも鮮度重視で、生きたままの獲れたてをいち早く水揚げされる。
旬 11月 12月 1月