カニちりとは、ちり鍋を由来とする鍋料理の一種。ちり鍋は、白身魚の切り身を野菜や豆腐とともに水炊きにした鍋料理で、煮汁には味付けをしない淡泊な味わいが特徴。 新鮮な魚の切り身を熱湯に入れると、ちりちりにちぢれて縮む様子から「ちり」の名が付いたとされる。水炊きと同じく、昆布などでごくあっさりと風味をつけた出汁でカニや野菜を煮込むため、素材の旨みをダイレクトに感じることができる。越前ガニが特産になっている福井県は、いわずと知れたカニの名産地。地場名産のカニの上品な甘みを肉厚な身の歯ごたえとともに余すことなく味わえる。そのまま刺身として食べられる新鮮なカニを、ささっと湯にくぐらせるも良し、じっくり熱を通し野菜と食べるも良し。みずみずしい生の部分と火の通ったぷりぷりの身が舌でほどける具合はまさに絶妙。あっさりとポン酢でどうぞ。やや濃い出汁で煮て食べる「カニすき」、しゃぶしゃぶで食べる「カニしゃぶ」とカニ鍋によって違う味わいも楽しめる。カニすきやカニちりでは旨味が溶け出したあとの〆の雑炊もおすすめ。
旬 11月 1月 2月 3月